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【講演レポート】AIがなければ生き残れない ビジネスの世界

掲載日

2018年5月17日(木)

AIがなければ生き残れないビジネスの世界



2017年11月22日(水)に開催した「COMPANY Forum 2017」での楽天株式会社 執行役員 兼 楽天技術研究所代表 森正弥氏の講演内容をダイジェストでお届けします。





インターネットやSNS、スマートデバイスの普及は、消費者行動に大きな変化をもたらした。ネットで調べる、ネットで物を買う時代は、消費者に性能や使用感等の購買意思決定を促す情報収集を可能にし、販売時間・場所といった物理的制約から解放した。

「楽天市場」で即時に完売した300万円もの甲冑や1,500袋の干し芋――これは消費者ニーズの多様化、個別化を意味しており、森氏は「商材を販売する企業が消費者の需要を把握できない、といった新たな問題を生んだ」と指摘する。

ネットビジネスにおいては、販売機会の少ない商材が積み上がり、売上全体の90%をも占めるという“ロングテール”の法則がある。これは、楽天市場における長年のデータ分析からも実証されたことで、もはや2億点以上の商材を扱う楽天市場では「ビッグデータやAIを活用して分析するしか手段がない」と森氏は述べる。

そのため楽天技術研究所では、マーケティング戦略において専門家を上回る高精度の仮説を導き出すため、AIに関する技術研究を進めてきた。その成果として、森氏は次の一例を挙げる。

楽天株式会社
執行役員 兼 楽天技術研究所代表
森正弥氏

一人の研究者がAI(自然言語処理)を駆使して購入者が投稿したレビューを分析し、商材に対する良い評価と悪い評価のみを抽出した上で並べて表示する仕組みを開発した。これを楽天市場に導入した結果、なんと400億円もの年間流通増を記録したという。

さらには、2012年から森氏が研究開発を進める事業予測システムの成果がAI活用の価値を物語る。 このシステムは、“コンビニエンスストアでビールを購入する人”等といった明確な指標を打ち出しづらい潜在顧客の抽出に活用されている。

「公開できる成果としては、景気動向指数の予測がある。内閣府の発表に対して、この事業予測システムが導き出す回答との誤差はたった0.4%しかない。」

そうはいえど、AIも無敵ではない。最後に森氏は、こう講演を締めくくった。

「AIを使っても需要を予測できない商品があった。それは、秋元康氏が創り出したもの。前提としてAI技術の根底には基本的にある種のモデルやパターンが必ず求められる。だが、秋元氏は、例えばAKB48のCDと彼女らとの握手券の販売といった、まさに新しいビジネスを創り、従来のCD販売の枠組みを打ち壊していった。このような新たな企画やサービスで、既存の枠組みを変えていく、ないしは人々の行動に変革をもたらすということこそ、人間がやるべきこと。」

人間とAI、そこには必ず役割分担が存在するのだ。







ワークスが主催する「COMPANY Forum」は、その年のトレンドに合わせた有識者や企業の方々に登壇していただくビジネスフォーラム。国を挙げて“働き方改革”が叫ばれた2017年は、Workforce Innovationをテーマにし、人工知能(AI)をはじめとする最先端技術・ビッグデータの活用等、多彩なセッションを開催しました。






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*本内容は開催当時のものとなります。



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