国立大学法人広島大学様

「ArielAirOne」によって法人文書管理を電子化へ
法人文書管理・決裁文書管理アプリを活用したDX推進で他大学の手本に

国立大学法人広島大学様

国立大学法人広島大学(以下「広島大学」)様は、「自由で平和な一つの大学」という建学の精神を継承し、「平和を希求する精神」「新たなる知の創造」「豊かな人間性を培う教育」「地域社会・国際社会との共存」「絶えざる自己変革」の5つの理念の下、12学部4研究科を擁する日本でも有数の総合研究大学として、大きく発展を遂げています。2024年には創立75周年、前史75年の歴史も加えると150年の節目の年を迎えられます。変動し続ける社会において、100年後にも世界で光り輝き続ける大学であるために、教育・研究・社会貢献・医療・マネジメントのすべてに対し、自主的・自律的な機能強化および未来への投資に取り組まれています。

広島大学様は、教職員を対象とした情報共有プラットフォームとして「ArielAirOne」を15年以上利用されており、国立大学法人特有の法人文書管理および決裁文書管理アプリを活用し、社会の変革に応じた業務効率化を実現されています。

本記事では、広島大学のご担当者様に「ArielAirOne」の活用状況や今後の展望についてお伺いした内容をご紹介いたします。


インタビュー参加者:
国立大学法人広島大学
財務・総務室総務・広報部総務グループ 主査 谷 友博様
財務・総務室総務・広報部総務グループ グループ員 北村 梓紗様
文書館 専門職員 北浦 康孝様

3,500名超の教職員の情報共有を長きに渡って支える「ArielAirOne」

—グループウェア「ArielAirOne」の導入背景についてお聞かせください。

谷様:
グループウェア導入以前は、教職員向けのお知らせや資料を共有する電子掲示板を利用していましたが、どこに何があるのか情報を見つけることも大変で、活用が進まない状態でした。そうした状況を改善するため、「ArielAirOne」を導入することとなりました。現在、教職員向けポータルサイト 全学情報共有基盤システム「いろは」として、3,500名超の教職員が情報伝達および情報共有で利用しています。

—「ArielAirOne」は、豊富な標準機能を特徴の一つとしています。
 広島大学様でも、1,000以上の標準アプリを長きに渡ってご使用いただいています。ご使用状況についてお聞かせください。

谷様:
「ArielAirOne」を長く使わせていただいている上で助かっている点は、アプリの使い方や使い勝手に大きな変更が入ることなく使い続けられているところです。例えば、画面表示のスタイルは選択できるようになっていますが、本学では利用者の年齢層が幅広く、利用頻度も利用者によって大きく異なるため、使い慣れているクラシックスタイルにしています。

グループウェアに情報を集める上で重要となるのは、ユーザーが必要とする情報にいかに早く到達できるようにするのか、その導線を整理することだと考えています。実際に、導線の整理とマニュアルの整備を行った結果、ユーザーから「こんな機能もあるんだね」「使いやすいね」という声が数多く寄せられるようになりました。特に、組織を横断して利用できるワークグループ機能は、ユーザーからの問い合わせや利用頻度が増加しました。本学の場合、学部を横断する形で4つの研究科が設置されているため、各研究科には、担当する学部が異なる教員が在籍していますが、ワークグループ機能を利用することにより、組織の枠組みを超えた情報共有が活性化しました。会議時にファイル管理アプリを使って資料を格納したり、メンバーへのお知らせを連絡事項アプリで共有したりして活用している状況です。

膨大な文書とデータの照合性を画期的に高め、大幅な業務効率を実現

—法人文書管理アプリの導入に至った背景についてお聞かせください。

北浦様:
法人文書管理アプリは、2007年度から開発が始まって、2009年度から本格稼働をしています。独立行政法人として文書主義に則って業務を進める上での課題解決を目指したものです。また、2001年の情報公開法の制定を受け、開示請求に対応できるよう文書管理の徹底が求められたという時代背景もありました。導入以前はエクセル等を用いて文書ファイルの管理簿を作成していましたが、業務効率の面でも、管理簿と文書ファイル現物との照合率の面でも課題があったと聞いています。

—業務プロセスはどのように変わったのでしょうか?

北浦様:
エクセル等への手入力では、どうしてもヒューマンエラーが避けられず、文書ファイル現物との齟齬や誤記入、登録漏れ等が生じることがあります。それがアプリ導入により、一件一件にIDを確実に付与して、IDや登録したファイル名を明記した背表紙を打ち出せるようになりました。ほぼすべてを紙媒体で保管していた導入当時としては、登録データと文書ファイル現物の照合を格段に高める画期的なことでした。

各部局等が作成し管理している文書は、一定の保存期間を終えた後は処分の対象となります。文書館は公文書管理法に則り、保存期間を迎えた文書ファイルのうち、歴史的に重要な文書は文書館で保管し、その他のものは廃棄するという業務を中心的に担っています。その際にデータに齟齬があると効率が悪くなります。以前の運用方法と比べて、法人文書管理アプリによる業務効率の差は圧倒的です。文書館の立場からすると、この点が最も大きなメリットになっています。

—毎年どれほどの文書が新たに登録されていくのでしょうか?
北浦様:
毎年4,500件前後の文書ファイルが新たに登録されています。今年の4月時点で登録されている文書ファイル総数は54,000件を超えています。かなりの数になりますが、各部局等の担当者とは、アプリ上で同じデータをリアルタイムで確認し合えるため、円滑にコミュニケーションを取ることができています。

2つのアプリの密接な連動が紙から電子化への移行を後押し

—2021年11月末からご利用いただいている決裁文書管理アプリの導入理由や工夫された点についてお聞かせください。

谷様:
導入以前の決裁はいわゆる紙文化・ハンコ文化で紙媒体が中心でしたが、コロナ禍により、テレワーク時でも決裁が滞らないことが求められるようになり、2020年5月頃から検討を始めました。他社のアプリも試してみましたが、既存の法人文書管理アプリと併せて決裁文書を管理できることが大きな魅力であり、御社に依頼する決め手となりました。

紙媒体での決裁の場合、決裁順の変更や途中での修正など臨機応変に対応することができますが、オンラインでの決裁の場合、柔軟性はなくなります。文書処理のルールと使いやすさを両立させるためにどうしたらよいのか、様々な方との意見交換を踏まえ、今の決裁文書管理アプリの仕組みを作っていただきました。アプリでは、決裁者がコメントを残した場合、伝言メモやメールでの通知に反映される仕組みとなっており、紙媒体での運用時とほとんど変わらずに利用することができています。アプリだとテレワーク環境からも承認することができるので、承認にかかる時間は大幅に短縮されたと感じています。

—決裁文書管理アプリで決裁を取られる文書はどのくらいの割合で法人文書管理での保存の対象となるのでしょう?

谷様:
私たちが職務上作成する文書はすべて法人文書となりますので、100%対象です。起案は法人文書管理アプリの中から行う仕組みとなっており、決裁と文書管理は密接に連動しているといえます。この2つのアプリが、本学の紙から電子化への移行を力強く後押ししてくれています。

DXの鍵は単なるペーパーレスではなく電子的に保存すること

—今後のDX化や「ArielAirOne」活用に関する展望及びご要望についてお聞かせください。

北浦様:
保存期間中の文書ファイルは法人文書管理アプリで管理しているのですが、さきほどお話しした、その後も永くアーカイブしていく文書ファイルについては、エクセルを使った管理をしています。この途切れてしまう部分を今後シームレスにアーカイブのフェーズに移行できないか、スムーズに連携した管理方法についてお知恵をお借りできればと思っています。

谷様:
文書におけるDXにおいて大事なことは、単にペーパーレスを図ることではなく、文書を電子的に保存することだと考えています。本学にとって、その鍵となったのは、法人文書管理アプリと決裁文書管理アプリでした。保存文書の電子化は本学の強みでもありますし、今後は他大学でも対応が進んでいくと思います。これからも御社とともに、国立大学法人におけるDX推進の手本になるような先進的な取組を行っていきたいと考えています。

また、大学におけるDXは、教員よりも職員が中心になって進めていくものだと考えており、職員一人ひとりのITリテラシーを高めていく必要性を感じています。そのためにも、DXの好事例をどんどん情報共有して、一部のDX化を全学に広げていくことが大切です。冒頭でお話ししたグループウェアの導線整理とマニュアル整備もその一環です。そういった情報共有をグループウェアで図っていくことで、DXもより進んでいくのではないかと思います。外国人教員も増えているので、ユーザーが日本語で投稿した内容を、グループウェア内の翻訳機能を使って英語で見られるようになるとさらに良いですね。期待しています。

※本記事は2022年12月の内容です。