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1分でわかる「クラウド」シリーズ~第1弾 あなたの企業が選ぶのはどっち? 比較すればみえてくる、クラウドとオンプレミス。

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IoTやビッグデータ、人工知能といった最新のテクノロジーを支える存在として注目され続けているクラウドサービス。最近ではコストダウンや手軽さ以上に、災害時の物理的なサーバーの破損のリスクを鑑み、IT環境の保護という観点で導入する企業も増えてきました。一方で、「なんとなくイメージできるが具体的にはわからない」「なんだかちょっとセキュリティが不安なイメージ」という人もまだまだいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、いまさら聞けないクラウドサービスの基本、そしてオンプレとの比較をしていきたいと思います。

クラウドは銀行預金、オンプレミスはタンス預金?

クラウドとオンプレミスの決定的な違いは「システム環境をどこにもつか」。 図のように、クラウドはネットワークを経由してインターネット上のサーバーを利用するのに対し、オンプレミスは社内に設置したサーバーやネットワーク機器等の設備を利用します。たとえるなら、お金(=会社のデータ)を、銀行に預けるか(=クラウド)、タンス預金のように手元において置くか(=オンプレ)のようなもの。

両者を比較しながら、企業が利用する上でおさえておきたい特徴をみていきましょう。

【簡単比較:コスト編】クラウドVSオンプレ

クラウド:
基本的には事業者が提供するサーバーを利用した分だけ支払う料金体系。自社でサーバーを構築・管理する費用は不要。

オンプレミス:
サーバー購入費用やシステム構築にかかる初期コスト、保守のための人件費や設備管理費等の運用管理コストが必要。クラウドと比較して高くなる。

【簡単比較:スピード編】クラウドVSオンプレ

クラウド:
すでにサービス事業者が基盤を有しているため、即時でシステム環境の利用が開始できる。また、利用状況により拡張が必要になった場合も、追加で契約・支払いを行うだけで環境の利用が可能。

オンプレミス:
自社で対応するためには必要な機器の見積や調達、構築に数ヵ月を要することもある。

【簡単比較:カスタマイズ編】クラウドVSオンプレ

クラウド:
サービス事業者が提供するシステム環境を利用するため、オンプレミスと比べて自由度は低い。

オンプレミス:
自社でシステム環境を管理するため、自社の運用に合わせた環境構築が可能。

【簡単比較:セキュリティ編】クラウドVSオンプレ

クラウド:
基本的にはサービス事業者が必要なセキュリティ対策を講じている。また、障害発生時の復旧対応も事業者が対応する。 サービス事業者の運用を任せられるという利点があるが、自社で手を出すことができずサービス事業者に依存するともいえる。

オンプレミス:
社内に限定されたシステム環境で運用するため外部からの侵入リスクは低いが、自社で必要なセキュリティ対策を講じる必要がある。 同様に、障害発生時も自社で原因追及や復旧作業を行う必要がある。また、災害時は物理的にサーバーに損害が生じる恐れがある。

あなたの企業に合うのは?

いかがでしょうか。管理の容易さやコストダウンを優先するのであればクラウド、システム環境に細かなカスタマイズを要する場合はオンプレミス、というように運用方針に合わせて選択する必要がありそうです。従来は「セキュリティが不安」と言われることも多かったクラウドですが、近年ではサービス事業者の高いセキュリティ対策や災害時のリスクの観点からクラウドへ移行する企業も増えています。次回は、広がりを見せるクラウドの活用事例をご紹介します。

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