株式会社アルプス物流様

<Notes移行事例>
Microsoft 365を併用しながら、複雑なワークフローのシステム化を「ArielAirOne」で実現
ー標準機能であるNotes移行ツールを使用し、グループウェアの移行も円滑に成功ー

インタビュー参加者:
五十嵐 幸彦 様(情報システム部 情報インフラ課 課長)

株式会社アルプス物流様

株式会社アルプス物流(以下「アルプス物流」)は、1964年創業の電子部品の保管・運送・フォワーディング等のサービスを一貫して提供する総合物流企業です。国内はもちろん、アジア・欧米にまたがるグローバル物流ネットワークをベースに、貨物の多彩な「物流個性」をとらえたサービスの提供を通じて、お客様の生産性向上・物流革新のニーズにお応えしています。

アルプス物流は、2017年に株式会社ワークスアプリケーションズ(以下「ワークス」)の大手企業特有の“現場のこだわり“と“内部統制“を両立する業務ポータル「ArielAirOne」(以下、「Ariel」)を導入しました。現在は、Microsoft 365のSharePointと併用しつつ、複雑なワークフローのシステム化や社内コミュニケーション促進において様々な形でご活用いただいています。今回は、Ariel導入時からご担当頂いている情報システム部の五十嵐様にAriel導入に至った経緯や運用状況についてお話を伺いました。

サイロ化していたNotesからの脱却


Ariel導入以前に貴社が抱えられていた課題、導入経緯についてお聞かせください。
当社ではNotesを10年以上使っていて、メールや掲示板、ワークフロー、アプリケーション等すべてNotes上で展開をしていました。しかし、相互に連携するような機能が開発をしないとないという状況で、掲示板やアプリケーションも一つひとつが独立した形で存在していて、すっかりサイロ化していました。それに、何がどこに入っているのか探しにくかったり、新規投稿があったとしても気が付かなかったりというような課題が数多くありました。

こうした課題は、アルプスアルパイングループ全体に共通していたことから、2015年にグループとして新たに「Microsoft Office 365」を採用することが決まりました。しかし、当時のSharePointでは、当社が求めていたような複雑なワークフローを作る機能が不十分だったため、全面的に使うことが難しいという結論に至り、新たなワークフローツールの導入検討を始めました。

そこで、社内でNotesのデータベース移行や掲示板の運用や開発をやっていくことを前提にした上で、新たにコミュニケーションツールの導入を検討することになりました。何社かの製品を検討する中で、ワークスさんの「Ariel」の存在を聞いて、何度か打ち合わせやデモをやってもらって、導入することになったというのが経緯です。


ワークフローツールの導入にあたって、どのような選定条件があったのでしょうか?
選定条件は、大きく3つあります。まず、Notesからデータベースに移行ができること。既存のデータを捨て去るわけにはいかないので、これまで使用してきたNotesのデータベースを何らかの形で移行できることを重視しました。次に、ワークフローにおける社内開発の容易性。要するに、もう部品が揃っている状態で、組み合わせていけばある程度は作れる、というようなイメージでした。最後に、社内のユーザー認証基盤を、今Active Directoryでやっているんですけども、そことの連携ができること。この3つを選定条件として設定していました。


Arielを選定いただいた理由や決め手となったポイントについてお聞かせください。
最終的に候補を2社にまで絞って色々と比較した時に、他社の開発画面が少々とっつきにくい印象だったことも理由の一つですが、やはりNotesからの移行ツールがArielに標準で備わっていたということが一番大きいですね。

複雑なワークフローが作れる基盤を備えたAriel


ー導入にあたり、苦労された点がありましたらお聞かせください。
そうですね、今振り返ると、ワークフローの社内開発がなかなか難しかったなというのがあります。元々稟議の承認フロー等のワークフローが10件程動いていたのですが、今までNotesだとできなかったワークフローも新たに加えよう、システム化していこうとなって、さらに10件程作ることになったんです。それぞれの機能要件が想定よりも厳しくて、作って修正して、作って修正しての作業を繰り返して、完成するまでに時間を要してしまいました。例えば、誰が起票したかによって承認ステップが変わるような、特殊な作りにしてあります。あとは案件によって追加承認ルートができるような機能も付けています。いくつかは社内でも開発はしているものの、やはり専門知識が十分にない社内ですべてを作ることは難しかったというところで、結果的に外部委託をしながら作っている状態です。それでも、そもそもこんな複雑なワークフローが作れる基盤のあるArielはやはりすごいなと思います。

あとは、掲示板の移行が、データの移行ツールはあったものの、ユーザー情報等の移行が手強くて、想定よりも移行に時間がかかってしまったところですかね。それでも、あらかじめ必要な掲示板と要らない掲示板を棚卸して、最終的にはすべて問題なくデータもきちんと移せました。


ー移行にあたって社内での周知や浸透はどのような工夫をされましたか?
ブラウザで見るポータル画面ということもあって、使っているうちに分かる部分も多いと考え、説明会はしていませんが、掲示板についてはポータルの使い方マニュアルを作りました。ワークフローに関しては、初めての部分もあったので、社内で説明会をやったのと、マニュアルもきちんと整備しました。あと、Notesの移行期間中は、Notesのアプリや掲示板のアイコンをクリックすると、移行したことが分かるようにURLリンクを貼ってArielに誘導できるようにしていました。

求めていた横断的な検索を叶えた統合全文検索機能


ー導入後の変化についてお聞かせください。
乱立していた掲示板を集約することができましたし、サイトで部門別のページを作成して情報をカテゴライズすることもできました。一番大きいのは、統合全文検索の機能です。当初から、社内情報共有の円滑化のためにGoogle検索のような全文検索や横断的な検索をできるようにしたいという話を社内でしていたので、それに近い形の検索機能を持てたということは何よりの変化です。

他には、新着のトピックスや社長メッセージをバナーで表示するとか、新しい社内報が出たら新着通知をするとか、そういうことも今までできていなかった機能が使えるようになり社内への発信機能は従来よりも進化したと思っています。


ー過去の社内へ向けた情報発信と比較して、具体的にどのような変化がありましたか?
これまでは連絡通知をほとんどメールで行っていたので、結局属人化してしまって、後から振り返ることができませんでした。例えば、3月末日時点の新しい連絡が社員へ一斉通知されたとしても、4月1日以降に入ってくる人達に当然通知されないので、情報の分断や乖離が発生していました。そういった連絡がアプリにきちんと残って、後からでも見れる状態になれば、残すべき情報を残しておくことができるということになりますから、進化したんじゃないかなと思います。


ー現在のArielの利用範囲や利用状況はいかがでしょうか?他製品とのすみ分けについてもお聞かせください。
基本的にはトータル機能という意味で、最初に入る窓口がArielになっています。ワークフロー等も、元々SharePointにない機能なので、そこでもArielを使ってます。基本的には、当社だけでなくグループ横断的に情報共有をする場面では、共通のSharePointを使うというようなすみ分けをしています。


ー異動や組織の変更が発生した場合のアクセス権限の設計についてはいかがでしょう?
当社の人事システムとArielのポータルでデータ連携をしています。組織の変更や社員の異動を毎日自動で取り込むような仕様にしていて、承認ルートも自動生成するプログラムを委託して作ってもらっているので、あまり運用に手をかけずに確認する程度で対応できるので、非常に助かっています。怪我や病気による一時的な代理承認が発生した場合には、自分達で担当者を変更して対応することができる点も重宝しています。

社内コミュニケーションにおいて大きな役割を担うポータルへ


ー電子会議室もご利用いただいているとのことですが、実際にどのような場面でご活用になられていますか?
当社では人材育成の一環として、参加者にアクセス権を付与した専用ページ上で、課題を出したり、ディスカッションで考えを共有し合ったりといった取り組みを実施しています。具体的には、課題管理のための文書管理アプリ、ディスカッションのための電子会議室と連絡通知のアプリを配置して使っています。


ー社内メッセージの促進という面でも掲示板をご活用いただいていると伺いました。
はい、連絡通知で食堂のメニュー紹介や不正メールに関する注意喚起をする等色々な形で活用しています。メールで連絡する場合も、この掲示板に載せてあるので確認してくださいという風にして本文はあまり載せずにリンクを出すような使い方をして、情報集約を図っています。ポータルのトップページからも、新しい情報が届いていることがすぐ分かるように、目に留まるような形にしています。


ーポータルが社内の中で、社員の皆さんと情報の接点となっているということですね。
そうですね。すべてとは言わないものの、やはり大きな役割の一角を担っていると思ってます。ポータルの数は、機能別に今20件程ありますが、基本的には目的別の掲示板へのアクセスをしやすくするための導線作りに活用しています。あと、外部の動画配信サービスを使って、合同朝礼の動画や現場の改善事例の動画をアップしているので、そこへのリンクも載せています。

海外店舗との情報共有や目的別ポータルも視野に


ー今後の展望として、拡張をお考えの範囲等がございましたらお聞かせください。
当社は複数の海外拠点を有しているのですが、海外拠点から見たい情報があるというようなリクエストを受けた際に、必要な情報だけ必要な社員に見せられるようなアクセス権の設定や、そもそもの海外専用ポートのようなものを作らないといけないというのが直近の課題ですね。見たいといわれている掲示板に関しては、日本語・英語・中国語の3ヵ国語で書く必要も出てくるかもしれないので、メニューを3ヵ国語表示するような対応をしていこうと思っています。

あとは、まだ活用しきれていない機能として個人ポータルがあります。元々はポータルを移行してから社員が使い慣れてきたら、各自がよく使うアプリや掲示板をブックマークして、自分専用の画面を作れるようにしていきたいという構想はあったのですが、残念ながらまだそこまで進んでいないです。他には、入籍や出産等のライフイベントに際した届け出や手続きに関する情報が目的別にどこかにまとまっていると分かりやすいという社員の意見があり、これも反映していきたいと考えています。ポータルの究極の目標なんだと思うんですが、欲しい情報がすぐ見つけられるものにしたいというのが理想です。そのために、まずは目的別ポータルを作りたいと思っています。利便性向上のため、チャットボット等も導入できると良いですね。


ー導入から5年目を迎えられ、今後ワークスに期待されることは?
進化を続けていただきたい、と思っています。基本的な機能については特段追加してほしい機能がある訳ではないのですが、目で見て変わったな、使いやすくなったなと思うような新機能やバージョンアップを継続してもらえることを期待しています。

※本記事は2022年3月の内容です。

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