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「オフショア開発は難しい」というイメージを覆した“ラボ型オフショア開発サービス” — 高レベルのエンジニア人材確保により開発スピードが倍増し、事業拡大を実現 —

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情報通信

株式会社Spectee様は、「“危機”を可視化する」をミッションに、SNSや気象データ、カーナビ情報、道路・河川カメラ映像などの多様なデータソースをAIで解析し、災害やリスク情報の可視化・予測を行う防災テックスタートアップです。
同社が提供するAIリアルタイム防災・危機管理サービス「Spectee Pro」は、世界中で発生する災害や危機情報をリアルタイムに収集・可視化・予測することができ、全国の自治体、報道機関、インフラ企業、メーカー、物流、商社といった幅広い分野で導入が進んでいます。2023年11月には、不確実性の高い時代のサプライチェーン・リスクマネジメントに対応する新たなクラウド型サービス「Spectee Supply Chain Resilience (Spectee SCR)」の提供を開始されています。

株式会社Spectee様は、2023年5月より、マルチプロダクト展開に対応するため、ワークスアプリケーションズ(以下、WAP)の「ラボ型オフショア開発」サービスのご利用を開始いただきました。本記事では、利用開始に至る背景から現在の活用状況、今後の展望についてお伺いした内容をご紹介します。

【課題】国内人材の確保難と既存委託先の限界

―「ラボ型オフショア開発」サービスの利用を開始いただいた背景や、当時(2023年)直面されていた課題についてお聞かせください。

インタビュー参加者:
株式会社Spectee 取締役 CTO 藤田 一誠 様

日本国内でのエンジニア人材の確保が難しくなり、なかなか採用が追いついていない状況になっていました。とはいえ、弊社ではマルチプロダクト展開を始めた時期で、早急にレベルの高いエンジニア人材を確保する必要がありました。新たなプロダクトに対するお客様の期待値は高く、既存のプロダクトを乗り越えられる+αの機能を提供しなければいけないという使命感もありました。

国内で業務委託をする形での取引はいくつかあったものの、一定のボリュームの開発をお任せするとなると、レベル感が合致しなかったり、チームとして協働する上で事前の教育コストの必要性があったり、そのあたりのコントロールが難しいと感じていました。ある程度のレベルが担保された状態で、かつエンジニアとの間にも入って対応してもらえるような取引先がなく、どうしようかと思っていた時に、WAPがラボ型オフショア開発サービスを提供していることを知りました。

【解決に向けて】WAPの実績とサポート体制により再挑戦を決断

―オフショア開発の実績はそれ以前にもお持ちでしたか?

はい、2015~2016年頃にありまして、弊社がtoC向けのアプリケーション開発からtoB向けに少しピボットを図った時期でした。プロダクトを作る最初のところで手が足りなくなり、オフショア開発に踏み切ったのですが、コミュニケーションがなかなかうまくいかず、成果物が満足できる質ではなかったり、想定した作りにならなかったり、大変だった記憶があります。

その経験から「オフショア開発は難しい」というイメージができてしまい、敬遠するようになっていました。それでもWAPのオフショア開発のサービスをやってみようと思えたのは、WAPが自社の主力製品のパッケージ開発をオフショアでしっかり対応されてきたとお聞きしたからです。これはもしかしたら安心してお任せできるんじゃないかと。特にテストの部分ですね。言語が異なるがゆえにテスト工程が少し心配でしたが、そういう部分もWAPに監修をお願いできるということで、スタートすることになりました。

【成功のカギ】教育体制・フォロー体制・スクラムの3点セット

―改めてのオフショア開発となりますが、プロジェクトメンバーに対する印象はいかがでしたか?

弊社ではスクラム開発をやっていたこともあり、WAPのオフショア開発チーム(以下、IVTL※チーム)にも同様にスクラムで開発の活動をしてもらいたいと希望しました。開始当時のエンジニアマネジャーがある程度英語ができたこともあり、IVTLのリーダーとコミュニケーションを直接取りながらうまく進めることができたと思います。

インドの中でもチェンナイは日本人寄りの気質を持った方が多いという話は事前に伺っていましたが、本当にその通りで、温和な方、真面目な方が多いです。スクラムの手法に則ってデイリーミーティング、スプリントレビューやプランニングをしていて、コミュニケーションはスムーズにできていると思います。

また、IVTLは教育体制がとても整っていて、弊社から課題解決を投げかけるとIVTLの教育チームでフォローしていただけるので、我々も学ばないといけないなと思うほど素晴らしいです。あとは、WAPの皆さんに間に入っていただいていていることで、IVTLのチームメンバーと若干のコミュニケーションのズレがあればすぐに相談して解消できる点が、過去の失敗との大きな違いだと感じています。

【効果】開発スピード2倍、協働範囲の拡大と柔軟な対応力

―オフショア開発の導入によって実感されている変化はございますか?

最初は、IVTLチームへのタスクの渡し方をどうするか手探りでしたが、渡した後の開発スピードがすごく速いんです。お客様のエンゲージメントを高める上で素早いフロントエンド開発の実現は重要となるので、そこは大きな変化だと思っています。

レベルの高い人材が揃っているので、開発スピードも倍近くになったと実感しています。日本国内の業務委託ですとどうしても他業種で対応されてきた人材が多く、レベル感が揃わないことがありますが、IVTLにはメンバー構成時に希望を聞かれ、経験のあるシニアな方をというリクエストにも柔軟に対応いただきました。

最初は、フロントエンドの機能開発を中心にタスクを渡していましたが、コアの領域の理解も深めていっていただきながら、担当領域をどんどん拡げていきました。なんでも受け入れてタスクをこなしてくれるスタイルが、IVTLのメンバーからもとても伝わってきて、本当に協力的でありがたいと思っています。

【今後の展望】海外展開にも対応する戦略的パートナーとしての活用

―今後の展望などがありましたらお聞かせください。

プロダクトの開発スピードが全体的に上がったことで、私共の想定よりも大分早く、お客様によりよい機能をお届けすることができています。そういった実績を踏まえ、新たに、海外進出を考えたプロダクト展開にも、IVTLの人数とチームを増やしていただいて取り組むことにしました。

IVTLのメンバーに弊社の求めるものを伝え、要件定義にも積極的に入ってもらい、ともにプロダクトを作っていきました。海外展開にこそ、もっと時間がかかると思っていましたが、IVTLにはここでも想定以上に高い成果を出していただき、想定より早くフィリピン版のサービスをお客様に提供できるようになりました。

ビジネスにおいては大きなインパクトに結び付いていますし、思考や視野を拡げることにも繋がっています。まだまだ今後の展望として、計画は立てていても未着手の海外向け施策があります。そういったところにもIVTLのメンバーに是非ご担当いただきたいなと、期待しております。

【メッセージ】人材不足に悩む企業こそ、オフショアを選択肢に

―オフショア開発の導入を悩まれている企業様へメッセージをお願いします。

弊社のようなベンチャー企業では、新たな事業を見つけて売上をスケールしていくモデルを描くことが多いですが、その場合、必ずマルチプロダクトかマルチマーケットか選択を迫られます。

そういった状況下では、自社の開発メンバーを増やす必要がありますが、人材不足ということもあり、採用にはかなり時間とパワーがかかります。とはいえ、ビジネスの要件は急かされるケースが多い。そんな状況でも柔軟に体制を組んで始動することができるオフショア開発は本当に心強い存在です。海外の人材を活用する上で教育やフォローの体制が整っているかという点は、業務をお願いする上でとても重要になります。

また、将来的に海外展開を考えられる企業様には、オフショア開発の力を借りることを見据え、その下準備として国内の事業で一定のオフショア開発の経験を踏まえておくと良いのかもしれません。日本のメンバーが海外向けのプロダクトを担当することはもちろん可能だとは思いますが、言語的や意識的な障壁は多少なりともあります。そういった意味でも、WAPのラボ型オフショア開発サービスはお勧めできます。


※ IVTL: WAPの子会社で、グループのインド(チェンナイ)拠点である「IVTL Infoview Technologies Pvt. Ltd.」



※本記事は2025年5月の内容です    

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