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株式会社神戸製鋼所

AI チャットボット「HUE Works Suite DX Solutions Chatbot 」の導入で 年間約1万時間の問い合わせ対応を自動化の見込み

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株式会社神戸製鋼所様は、統一ブランド「KOBELCO」を旗印に、鉄鋼アルミ・素形材・溶接の「素材系事業」、機械・エンジニアリング・建設機械の「機械系事業」、さらに、製鉄所の自家発電操業で永年培った技術・ノウハウを活かした「電力事業」の3つの事業領域を柱としています。個々の事業の持つ強みをかけ合わせることで社会課題の解決に取り組み、グループの総合力により社会環境の変化に迅速に対応し、「安全・安心で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望を叶えられる世界。」の実現に取り組まれています。

株式会社神戸製鋼所様は1万人超の従業員からの社内問い合わせへの対応を自動化するため、ワークスアプリケーションズ(以下、WAP)の「HUE Works Suite DX Solutions Chatbot(以下、HUEチャットボット)」を導入し、2023年4月に本格運用を開始されました。本記事では、導入背景から現在の活用状況、今後の展望についてお伺いした内容をご紹介します。

インタビュー参加者:
株式会社神戸製鋼所 神戸本社・人事労政部 企画グループ 松永 大地 様

年末調整の問い合わせ対応の回答率6割に費用対効果を実感

—HUEチャットボットを導入された背景や当時の課題についてお聞かせください。

当社の人事労政部では、従業員からの電話やメールでの問い合わせに、これまですべて人が対応していました。従業員1万人が2カ月に1件問い合わせをすると、月5,000件、1件あたりの対応時間を10分とすると、年間約1万時間を要します。しかしこれは氷山の一角で、削減可能な関連工数がこの5倍程ある可能性を踏まえると、最大5万時間を投じていることになります。これらの膨大な業務をチャットボットで自動化できれば、十分な費用対効果があると考えました。
当時、他社のチャットボットを部内の採用や育成を担当するチームが利用していましたが、活用が進んでいませんでした。そこで、HUEチャットボットを含めた複数社を選定し、トライアルを実施した結果、すべての比較項目でHUEチャットボットが上回り、使いやすさや運用コストの面でも優位性があると判断し、導入を決定しました。採用・育成チームをはじめ、他部署への展開もすでにその時点で視野に入れていました。

—導入期間中、気を付けた点や苦労した点がありましたらお聞かせください。

年末に集中する年末調整の問い合わせへ対応できるよう、2022年11月頃、HUEチャットボットを従業員に向けてのトライアルとして利用開始しました。導入準備ではそこまで苦労はしませんでしたが、Q&Aの精査が難しかったです。Q&A作成をした担当部署も、初めてのチャットボット導入であまりピンときていなかったのか、想定される質問項目作りにハードルがあったようです。

—導入後、HUEチャットボットの回答率はいかがですか?

翌年、年末調整が終わるまでの使用状況を管理画面で分析したところ、総質問件数1,082件のうち、「回答できた」は542件、「回答できなかった」は540件でした。ただし、単語だけの質問や文章として意味がわからない質問、年末調整に関係がない質問など、「回答する必要がない」と判断したものがその内245件あったので、実際の回答率は約64%と考えると、それなりの効果がありました。Q&A内の言葉の「揺らぎ」にも対応はできていると思います。Q&Aのメンテナンスを続け、回答率は毎年上げていこうと考えています。

ドキュメント検索機能の追加導入でさらに便利に

—トライアルの時期から、貴社より頂戴した機能面のご意見やご要望を受け、HUEチャットボットも進化をしたと聞いております。2024年11月には社内マニュアルなどのドキュメントを登録することで、生成AIが回答を自動生成してくれる「ドキュメント検索機能」も追加導入いただきました。

ドキュメント検索機能は、何回かトライアルをさせてもらい、最初は精度が低いので駄目だとフィードバックをしましたが、今回の年末調整に備えて実装できました。RAG(Retrieval-Augented Generation)を使っていることもあり、以前とは精度がまったく違っていて、登録したドキュメントの中身を検索するだけでなく要約もしてくれ、なかなか良いと思います。ただし、登録するドキュメントは2つに絞っています。本当はもっと追加したいのですが、複数登録するとドキュメントの内容が混ざってしまうようです(※)。今後は、ドキュメント検索機能の効果がよりわかるよう、管理画面の分析機能も強化して欲しいです。

※ドキュメント検索機能は、アップロードまたはWebサイトから取得した就業規則やマニュアルなどのドキュメントをもとに、RAGを用いてAIが自然な回答文を生成する機能です。2025年1月のバージョンアップで、ドキュメントを種類ごとに分類できるカテゴリ付与機能が追加され、内容の混在を防げます。

部署横断的に拡がるHUEチャットボットの用途

—現在のご活用状況についてお聞かせください。

用途は拡がっています。年末調整から開始して、現在では人事制度、給与制度、旅費規程、人事評価、福利厚生のコンテンツも追加しました。他に、一般従業員とは別のクローズドな設定で、各事業所の人事労務担当からの問い合わせ、リクルーターからの問い合わせ、海外勤務者向けのコンテンツも設けています。こちらは対象者が少ないせいか利用率が低く、まずは存在を知ってもらうための周知を定期的にしていきます。

—今後の使用範囲の展開についてお聞かせください。

財務経理部が主幹となって経費精算システムを新たに導入予定なので、それに関する問い合わせの対応をHUEチャットボットでと考えています。人事労政部では旅費規程に関する問い合わせを、財務経理部では、外部支払いや経費精算に関する問い合わせを担っているので、部署横断的に連携する形です。ドキュメント検索機能を活用して、新システムのサービスイン後に進めようとしています。他には、中途入社者から、社内規定をどこで見ればよいかわからないとの声をよく聞くので、HUEチャットボットをもっと活用してもらうことを考えています。

—当初想定されていた削減効果は目に見えてきていると感じられますか?

削減効果は試算しています。年末調整に関しては、500件の質問に回答できたとカウントして、従業員が問い合わせ先を調べ、質問する時間と、質問の担当部門が回答する時間、それぞれ5分かかっているとします。500件×5分×3で削減時間を積算すると、すでに約120時間の削減効果がありました。年間想定では、年末調整以外の人事・給与関係、人事労働担当者向け、海外勤務者向け、福利厚生関係の問い合わせ分が約630時間でしたので、年末調整と併せ約750時間は削減できると現時点で試算しています。 

チャットボットの導入ハードルは低くなった

—チャットボット導入を検討されている企業様へのメッセージをお願いします。

HUEチャットボットを導入し、少なくとも弊社ではかなり効果が上がっていますし、導入のハードルもそこまで高くありません。特に、ドキュメント検索機能が実装されたので、最初からQ&Aを作成せずドキュメント検索だけ試すのもよいかと思います。既存のマニュアルや案内資料等を登録してしまえば、一旦はAIが答えてくれるわけですから、逆にドキュメント検索の補足でQ&Aを入れると良いのではないでしょうか。そうすれば最初の導入のハードルが下がりますし、それだけで問い合わせ対応としてはかなりできるようになると思います。 

※本記事は2025年5月の内容です

※株式会社神戸製鋼所様が導入されたHUEチャットボットについてはこちらから詳細をご覧ください。

HUEチャットボット製品ページ:
https://www.worksap.co.jp/services/chatbot/

HUEチャットボット製品資料ダウンロードページ:
https://www.worksap.co.jp/services/chatbot/#form

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