会計システムとは?種類や選び方のポイントを解説!

会計システムとは?種類や選び方のポイントを解説!

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
blog_kaikei02_cover01

基幹システムの1つである会計システムは、パッケージソフトやクラウドサービスなど様々な製品が提供されており、選択肢は無数にあります。
本記事では、そもそも「会計システムとは?」というテーマで、様々な角度から会計システムにはどのような種類があるのか、選び方のポイントを解説します。

大企業向けの会計システムなら
「HUE AC」

財務会計はもちろん、支払・債権管理・固定資産・購買・連結決算まで対応。企業のポリシーにあわせ、クラウド・オンプレミス双方での構築が可能です。

 

会計システムHUE AC

会計システムとは?対象範囲や販売形態からみた特徴

そもそも、会計システムとはどういったシステムなのでしょうか?企業の会計業務に利用されているシステムは様々な製品がありますが、カバーしている業務領域や販売形態・提供形態で違いがあります。

システムの対象範囲

touch-screen-g5bb56c461_1920.jpg


必須領域

会計システムとして必須となるのは、財務諸表を作ることです。これが出来ない会計システムはありません。財務諸表の作成を中心に財務会計というカテゴリがあります。

財務諸表は伝票入力機能と転記・集計機能があれば作ることが出来るため、最小限で必要なものというと、入力と照会の2つの機能があれば足ります。標準的な勘定科目が予めセットされているため、購入後すぐに財務諸表を作ることが可能です。

また、大企業が利用するシステムでは、上記以外にも部門別管理やセグメント別管理に対応した機能が求められます。また、伝票数も多くなるため、速度面や入力効率が重要になり、担当者が複数人になることから二重起票や消費税の入力・計算のミスを防ぐ仕組みも必要です。このような部分をどこまでサポートしているシステムなのかという点で、同じ財務会計を対象とするシステムにしても違いが生じます。

周辺領域

財務会計というカテゴリ以外は、周辺領域として各会計システムでも違いあります。人事や生産管理を対象とした範囲を会計システムというのは一般的ではありませんが、何らかのフロント業務を行った上で発生する仕訳、支払・入金の処理、補助簿と言われるものを管理するものまでを会計システムにカテゴライズするケースが多いです。

一般的には以下のような機能があります。
・取引先別管理、資金管理、固定資産管理、購買管理、経費管理

これらは、仕訳や入出金を管理することから会計システムとされ、財務会計と同一システムになることにより、勘定科目や部門やワークフロー情報などが一元的に管理・活用することが可能になります。逆に個別にシステムを選定した場合は、必要なパターンの仕訳が出力できるか等の接続性をチェックする必要があります。

グレー領域

上述までは一般的に会計システムと言われる範囲を記載しました。以下は会計システムを検討する際にシステム選定が難しい範囲です。自社の状況と合わせて検討することが重要です。

・予算管理:
予算専用システムも存在していますが、実績(財務数値)との関連性が高く会計システムとダブルメンテナンスをすることになってしまうケースが多い領域のため、会計システムを検討する際は、一体化したシステムを望まれる企業が多いです。

・連結決算管理:
一般的に財務会計にカテゴライズされるものの、専門性が高くや企業内担当者が分かれていることが多いため、業務の繋がりは強いですが別のシステムを導入されるケースもあります。会計システム検討の際は同一システム又はシームレスな連携を望まれる企業が多いです。

・税務・開示管理:
こちらも専門性が高く担当者が分かれているケースが多い領域ですが、アウトプットの性質から会計システム検討の際も同一システムを望まれる企業は少ないです。

・債権債務管理:
取引先ごとの債権債務残高とその明細の管理を行う領域で、機能としては入金消込や与信管理など財務会計にカテゴライズされるものの、販売管理・調達管理システムとの繋がりが強いため、複数事業を行われている企業では一元管理できていないケースが多い領域です。

・管理会計:
BIツールで行うか、会計システム側で行うか、予算管理と合わせて議題になりやすい領域です。どのようにグラフィカルな素晴らしい分析ができるか、というポイントよりも、会計システム側に非財務情報をどこまで投入するのか、投入した情報を誰がどんなアウトプットで見たいのかから逆算することが重要です。

販売形態

handshake-g6012e2a38_1920.jpg
会計システムは様々ありますが、販売形態には直販、もしくはパートナー販売があります。

直販とは、製品を開発したベンダーが直接顧客に販売する形態で、ベンダーが顧客との直接的な接点を持つことができます。そのため、顧客の要望を反映してよりニーズにマッチした製品を提供したり、問い合わせについても迅速なサポートが可能です。

一方、パートナー販売とは、SIer等のパートナー企業が別会社の製品を販売する形態です。パートナー企業が直接的に製品開発に顧客の要望を反映することはできませんが、アドオン開発を行ったり、保守をするケースも多いです。直販と比較すると、問い合わせや製品に関する情報発信については、ややスピード感などで劣ることもあります。昨今では、電子帳簿保存法などの法改正が頻繁にありますので、そうした法改正等への対応について十分な情報発信やサポートがあるかどうかは確認が必要です。

提供形態

オンプレミス型

オンプレミス型で提供されている会計システムは、ユーザーが自社施設内やデータセンターにサーバーや通信回線、ソフトウェアなどを用意してシステム構築を行い、運用も自社で行います。

クラウド型

クラウド型で提供されている会計システムは、クラウドコンピューティングを利用して提供されるクラウドサービスの一つです。ベンダーが管理するクラウドサービスを利用することができ、ネットワークを介して手軽に会計システムやアプリケーションを利用できます。

先進的な印象から様々なメリットが語られるクラウド型の会計システムですが、イメージが先行して本質的ではないメリットが伝えられることも少なくありません。クラウド型の会計システムを利用するメリットとは何か、気になる方は別の記事で解説しておりますので、ぜひご覧ください。

詳しくはこちら:会計システムは本当にクラウドにすべき?よく聞くメリットを徹底検証!

自社にあった会計システムの選び方のポイント

様々な種類があり、数多くの製品やサービスが提供されている会計システムですが、その中から自社に最適なものを選ぶためには、どのような基準で選定すると良いのでしょうか。
checklist-g5438b20e1_1920.png

業務の標準化か、アドオンをして現行踏襲か?

一般的にアドオンができないシステムは安価なものが多く、業務の標準化が求められます。

アドオンができるシステムは、システム自体の費用よりもアドオン費用が高くなる傾向が多い一方で、費用さえかければ現場ユーザーの声をすべて汲み取ることが可能です。

アドオンができないシステムは、今よりも多くの業務効率化が図れる可能性がありますが、プロジェクトとしての意思統一が必要になります。アドオンをすれば現行踏襲を行うため全体効率化というよりもプロジェクトの目的だけを達成する形になります。

どちらも一長一短があり正解があるわけではありませんが、一つの考慮すべきポイントとしては、アドオンをすると今後の法改正対応などに費用が発生する可能性があるという点です。過去のバージョンアップ費用の集計など、より長期的な視点での概算見積もりを実施することにより自社に合ったシステムを選定できます。


導入目的を達成できる機能が網羅されているか?

会計システムの導入・入れ替えは、社内プロジェクトとして報告・管理対象となることが多いです。

何を目的に会計システムを入れ替えるのかを上申資料に記載する必要があり、それがプロジェクトの導入目的となります。当たり前ですが現行よりも業務効率が落ちるわけにはいきません。そのため、現行業務の担保を必達として、追加でペーパーレスなどのプロジェクト目的がなければなりません。

ただし、ペーパーレスなどプロジェクト目的だけが先行しシステム選定をしてしまった場合、現行業務の担保ができずにプロジェクトに予定外の費用がかかり最終的にはプロジェクトが凍結してしまうこともあり得ますそのため、現行業務の担保が取れる会計システムかどうかをベンダーに伝える「要件」として、しっかりピックアップした上でシステム選定をすることが重要です。

長期利用を想定した場合に、サポート切れで運用コストが上がらないか?

会計システムは頻繁に入れ替えるものではなく、継続性の観点からも長期的に利用するものです。そのため、リモートワークや断続的な法改正など外的要因への対応や、新子会社の追加や管理会計強化など、内的要因への対応などに対して継続的なメンテナンスが必要です。

それに加えてシステム会社では定期的にシリーズを一新することがあります。シリーズ内のバージョンアップではなく、シリーズが変わるため旧シリーズのサポートが切れるという物です。その場合、ユーザーは新しいシリーズへの移行を余儀なくされます。移行がスムーズであるか追加費用がかからないのか、シリーズの周期などもチェックすべきポイントの一つです。

長期的な視点で、外的要因・内的要因への対応を継続的にし続けることができそうなシステムか、そうしてきた実績のあるベンダーか等の視点でも確認する必要があります。

会計システムの導入で得られる代表的なメリット

では、こうしたポイントで選定される会計システムですが、実際の導入時の上申や予算取りの際には「導入の目的・メリット」を明確にすることが求められます。ここでは、よく利用される代表的な導入によるメリットを紹介いたします。

経理業務の効率化

会計システムを導入すると、「システムによる手作業の自動化」「プロジェクトを通じた業務整理による業務効率化」という2つのメリットを得られます。

システムによる手作業の自動化は、入力行為の効率化としてOCRによる自動化・契約に紐づく定例支払の自動化・自動入金消込・各種出力帳票のテンプレート化などが挙げられます。

プロジェクトを通じた業務整理は、二重入力やダブルメンテナンスと言われるような領域を整理しつつ、不要な業務の洗い出しを行い、業務をシンプルにしていくことができます。

このように、会計システムを導入することで経理業務の効率化が図れます。

属人化の解消

システムの利用範囲を広げることにより、Excelなどの手作業を減らすことができます。Excelは作った人にしか分からないマクロなど属人化を招きやすく、更にはブラックボックスとなる可能性が高く、メンテナンスが難しくなります。該当する例としては、配賦や予算や管理会計などが挙げられます。

属人化の解消は、会計システムの導入優先順位としては下がります。優先順位としては先述した通り現行業務の担保が優先のため、当然です。しかし、せっかくシステムを導入するのであれば、属人化という問題も解消できたほうが良いはずです。

では、どうすれば、優先順位の低い属人化領域を解消できるのでしょうか?答えは導入プロジェクト内でやろうとせずに、継続的にシステム導入範囲を広げていくことです。短期にすべて実施してしまうと仮に出来たとしても色々な所に歪が出ます。費用をかけずに長期的な視点で業務改善を継続できるようなシステムを検討していくことで問題を解消できます。

データ分析業務など経理業務の高度化

digital-marketing-g0b6d51f3a_1920.jpg
会計システムを導入したら、いきなり決算が早く締まるようになるかといえば、そうではないこともあります。初期段階では慣れであったり有効活用できていない部分があったりしますが、段々と効率化されていきます。

では、業務が効率化された先に何を目指すのか?財務数値・予算数値を使った分析業務など経理が本来やりたかったことを実践できるようになります。

このように会計システムを導入した先にどんなことをやるのかも検討できていると、会計システムを導入する段階でどのような切り口のセグメントを用意しておくべきか、どのフロントでそのセグメントを入力や補完ができるのかを決めておくことができるかもしれません。

会計制度の変化や税制改正、トレンドへの追従が容易になる

頻繁に生じる法改正や会計税制の変更に対しても、システムの設定を一部変える、もしくはアップデートをすることにより手作業が膨大にならずに対応できることが会計システムのメリットです。

例えば、電子帳簿保存法への対応では紙での業務が不可になる部分が出てきました。この領域を国税庁のマニュアルに沿って手作業で対応することも可能かもしれませんが量が多ければ難しくなります。同じ様にIFRS(国際会計基準)への対応についても、複数の帳簿管理を手作業でも不可能ではありませんが包括利益計算書の出力などまで考えると難しいです。

このように、手作業でカバーせずとも対応できることが会計システムを導入するメリットです。今後もインボイス制度なども続くのでこういった法改正などにスムーズに対応できることが会計システムの本筋です。

その他、電子帳簿保存法対応などの法改正への対応に関連する記事もございます。
ご興味がある方はこちらの記事をご覧ください。

自社の特徴や業務を理解した上で、導入目的を達成できる会計システムを

業務効率化や継続的な法改正対応など、会計システムを利用するメリットは様々です。それらのメリットを最大限に享受できるよう、自社の特徴や業務運用を踏まえた上で、最適な会計システムを選ぶことが大切です。

また、弊社では会計システム「HUE ACを提供しております。

会計システム「HUE AC」では、様々な業種・業態の企業からの要望・要件を標準機能に反映し続け、業務網羅性の高さも評価されて数多くの大手企業から採用されております。ご興味がある方は製品紹介ページをご覧ください。

 

大企業向けの会計システムなら
「HUE AC」

財務会計はもちろん、支払・債権管理・固定資産・購買・連結決算まで対応。企業のポリシーにあわせ、クラウド・オンプレミス双方での構築が可能です。

 

会計システムHUE AC

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加