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【8/13追記】電子取引の紙保存は「廃止」に!改正後の運用見直しは必要?

【8/13追記】電子取引の紙保存は「廃止」に!改正後の運用見直しは必要?

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2022年1月1日から施行される電子帳簿保存法の改正に向けて、情報収集など準備を進めている企業も増えてきました。「電子帳簿保存法」で検索すると、スキャナ保存制度に関する解説記事が多く表示されますが、直近では「電子取引」に関するお問い合わせも増加しています。

2022年の改正では「電子取引」の要件も見直しがされており、その中でも特に、今まで「可能」とされていた出力書面での保存方法が「廃止」となった点については、気にされている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、関心が高まっている「電子取引」にスポットを当て、改正後の対応について解説していきます。

■2022年の税制改正で、電子取引の書面での保存が廃止に?

「電子取引」とは、注文書や領収書などに記載される取引情報を電磁的方式により授受する取引を指します。

例えば、請求書や領収書のPDFファイルを、電子メールで受け取る場合や、予約サイト等のWEBページからダウンロードして受け取る場合が該当します。

今までは、それらの取引情報は①電磁的記録または②COM(※1)、もしくは③書面のいずれかの方法で保存する必要がありました。しかし、今度の改正では、③書面での代替処置は「廃止」となり、2022年1月1日以降は紙に出力して保存する方法は認められなくなる予定です。

「令和3年度税制改正の大綱」P.98より
 ー申告所得税及び法人税における電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存義務者が行う当該電磁的記録の出力書面等の保存をもって当該電磁的記録に代えることができる措置は、廃止する。

電子取引_図表01.png(※1)電子計算機出力マイクロフィルムのこと。写真のフィルムで資料を保管する方法を指す。

■メールの添付ファイルはNG?パターンごとの対応を解説!

では、具体的にどういったケースで現行運用の見直しが必要となるのでしょうか。
請求書の受領を例にみていきましょう。

まず、紙で受領している場合には電子取引の対象外となりますので、紙の保存のままで問題ありません。
もしくはスキャナ保存制度に従い、紙を電子化して保存する運用となります。

気をつけなければならないのは、例えば請求書や領収書のPDFファイルを電子メールで受け取る場合です。
今までは電子メールに添付されていた請求書や領収書のPDFファイルを印刷して保存すれば問題ありませんでした。

しかし今後は、電磁的記録もしくはCOMにより保存が必要となり、保存の際には、電子帳簿保存法で定められた一定の保存要件を満たす必要があります。メールを保存するだけでは、「取引先」や「金額」といった取引情報が検索できないため、要件を満たすことができず、罰則対象となりえます。同様に、請求書の授受をサポートするサービスを通じて受け取る場合にも、サービスが電子帳簿保存法で定められた要件を満たしているかどうかを確認する必要が生じます。

電子取引_図表02.png
2021年4月には、公的な法的認証制度である「JIIMA認証」にカテゴリが新設され、電子取引に関する認証制度もできたので、法要件を満たしているシステムやサービスを選定する際の一つの指標として活用できます。


保存要件
電子取引_図表03.png

※その他、売上高1,000万円以下の場合に適用される要件や、申告漏れがあった場合、通常課される重加算税の額に10%加算する罰則規定など、全量・詳細については国税庁のホームページや令和3年度税制改正の大綱をご参照ください。

【8/13追記】
国税庁の「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」をもとに、電子メールの取り扱いについて追記しました。

国税庁が公開した資料では、「電子メール本文に取引情報が記載されている場合は当該電子メールを、電子メールの添付ファイルにより取引情報が授受された場合は当該添付ファイルを」保存するとありますが、法要件に則って保存するには、下記3つを満たす必要があります。

  • データ保存期間として定められている「7年間」データを保存し続けられること
  • 取引情報の年月日、取引金額、取引先で検索ができること
  • 監査の際など求めに応じて、管理者や担当者がデータの提示ができること


保存先はメールソフトや自社サーバ、ストレージサービス等のクラウドサービスなど選択肢がいくつかありますが、
7年保存可能な容量の有無や、データ検索機能の有無、検索機能が無い場合は機能追加の可否、管理者の閲覧権限の有無など、法要件を満たした状態で保存できるかどうかは確認が必要です。

また、メール本文の保存については、挨拶のみのやりとりなど、取引情報を含まないメールは保存対象にはなりません。保存対象としては例えば、取引の一部を訂正したり、添付ファイルなしで注文内容を伝えるケースなど、電子メール本文に(日付、取引先、金額等の)取引情報が記載されているものが対象となります。

弊社ワークスアプリケーションズでは、8月31日に税理士法人 山田&パートナーズより講師をお招きして電子帳簿保存法に関するセミナーを開催いたします。ご興味のある方はぜひお申し込みください。

【税理士法人 山田&パートナーズ共催】令和4年1月施行!電子帳簿保存法新法令対応対策セミナー

■開催日時:2021年8月31日(火)10:00~11:30
3500社以上と顧問契約を結んでいる大手税理士法人山田&パートナーズから、 様々な企業の電子帳簿保存法対応をサポートしてきた三浦様をお招きして、電子帳簿保存法の内容だけではなく、実際の企業が対応するために検討しなければいけないことなどを実務目線でも解説。

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2022年の改正に向け、対応できるかどうかの確認を

さて、上記のように電子取引にかかわる要件が変更されたため、メールや請求書の取引サービス等を利用している場合も含め「今の運用で要件を満たしているか」の確認が必須となりました。2021年4月には、公的な法的認証制度である「JIIMA認証」にカテゴリが新設され、電子取引に関する認証制度もできたので、法要件を満たしているシステムやサービスを選定する際の一つの指標として活用できます。

弊社ワークスアプリケーションズでは、自社ソリューションにおける電子取引の要件への対応はもちろんのこと、各種要件について他社でのどのような判断を進めたかの事例のご紹介も可能です。

また、電子帳簿保存法に精通した税理士法人と協業しており、コンサルティングサービスのご紹介も行っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

「令和3年度 電子帳簿保存法改正」で注意すべき3つのポイント

本資料は、令和2年12月11日に発表された令和3年度税制改正大綱に基づいて作成されました。改正の内容を踏まえ、電子化を検討する際のポイントについて元東京国税局情報技術専門官で電子帳簿保存法を担当した袖山税理士に監修いただき、まとめています。

「令和3年度 電子帳簿保存法改正」で注意すべき3つのポイント

 

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